リンクをクリックしたときに「文字のまわりに黒い枠(黒線)」が表示されて気になったことはありませんか?
これはブラウザの標準仕様によるもので、意図的に設計された重要な役割があります。
今回は、その黒い枠の正体と、安全に消す・調整するためのCSSテクニックを紹介します。

黒い枠の正体は「outline」
リンクに表示される黒い枠は、outline
というCSSプロパティによって表示されるフォーカス(focus)状態の装飾です。
特にキーボード操作ユーザーが、Tabキーでどのリンクにフォーカスしているかを視覚的に確認できるようになっています。
これはアクセシビリティ(使いやすさ)向上のための大事な要素です。
CSSで黒い枠(outline)を消す方法
どうしてもデザイン上、リンククリック時の黒枠を消したい場合は、CSSで次のように指定できます。
.wp-block-pages-list__item__link {
font-weight: bold;
font-size: 1.4rem;
text-decoration: none;
color: #333;
margin-top: 0.3rem;
outline: none; /* ← 黒い枠を消す */
}
このコードを使えば、クリック時の黒線(アウトライン)は表示されなくなります。
アクセシビリティを保ちつつデザインを整える方法
黒枠を完全に消してしまうと、キーボード操作でリンクが見えづらくなり、ユーザビリティが下がる恐れがあります。
そのため、以下のように「目立たない色」に変更するのがおすすめです。
.wp-block-pages-list__item__link:focus {
outline: 2px solid #aad4f5;
outline-offset: 2px;
border-radius: 6px;
}
これなら、フォーカスされたリンクが適度に目立ちつつ、デザインを邪魔しません。
マウス操作時だけ黒枠を消す方法(おすすめ)
もっとも安全で実用的な方法は、**「キーボード操作では枠を表示、マウス操作では非表示にする」**というやり方です。
以下のCSSとJavaScriptを組み合わせれば、理想的なフォーカス管理が可能になります。

/* 初期状態ではoutlineを無効 */
.wp-block-pages-list__item__link:focus {
outline: none;
}
/* キーボード操作のときだけoutlineを表示 */
body.user-is-tabbing .wp-block-pages-list__item__link:focus {
outline: 2px solid #aad4f5;
outline-offset: 2px;
border-radius: 6px;
}
function handleFirstTab(e) {
if (e.key === "Tab") {
document.body.classList.add("user-is-tabbing");
window.removeEventListener("keydown", handleFirstTab);
}
}
window.addEventListener("keydown", handleFirstTab);
このコードは「Tabキーによる操作が初めてあった時」にuser-is-tabbing
クラスを追加し、CSSで適用できるようにします。
まとめ
- リンククリック時の黒枠は「outline」によるフォーカス表示
- 単純に消すなら
outline: none;
- より安全にするなら、
outline
の色や太さを調整 - 最適なのは「マウスとキーボードで表示を切り替える」方法
見た目の美しさと使いやすさを両立させたいなら、紹介した方法をぜひ取り入れてみてください。